木村親子
石野サーキットコメディーストーリー
レーシングドライバーの木村大観 と園長木村が所属する「ATEAM Buzz Racing Kart Team」。数あるレーシングチームの1つ。木村親子の出場クラスはカート部門のメインストリームのSLO YAMAHA SS。カートレース はより入門なクラスも含めて色々あるが、おじさんにとってこの現役感がたまらない。この歳で10代に混ざって現役参加できるスポーツはなかなか無い。
一般的には父親が レーサー であったり業界に明るかったりして、子どもが父に憧れ、若しくは強制的にコースに出されることが常であるが木村家の場合は逆。親子とも ドライビングテクニック もメカニック技術も工具も持たない、ただ物好きなモータースポーツ未経験の父親が先に始めた息子の背中を追う。感じる年齢差、邪魔なプライド、このギャップはどこまで詰められるのか、そもそも詰まるのか、それ以前にエンジン全開でコーナーに突入できるのはいつになるのか。石野サーキット で繰り広げられるドタバタコメディー。
木村巧 選手(左) と 木村大観 選手(右)
木村大観
YAMAHA SSクラスレーシングドライバー。ATEAM Buzz Racing所属。普通はこういうページの主人公は息子の大観の筈なのだが、あくまで中心人物は父親の俺。貴重な青春の時間をこんな親父と共に過ごさせて悪いと思っている。が、レーサーになりたいと先に言いだしたのは大観で俺じゃない。
長谷川謙一
我らがATEAM Buzz Motorsportの代表。元フォーミュラーパイロット。責務で辛いレースではなく、楽しいレースを皆に届けたい思いで会社を設立。楽しい事は好きだが面倒なことが起こるとてっさんしか残ってなかったりする。カート対決を申し込んでいるが未だ実現せず。
てっさん(菊池哲也)
我らがATEAM Buzz Racingの専務。元カメラマン。長谷川代表の思いを実現するべく実務を中心とした長谷川代表の女房役。いい話は直ぐに実行したい思いから口癖は「週末来れる?」。ガンダムには少しうるさい。
山本龍司
ERS所属。長谷川代表の思いに共感しサポートを引き受ける。フォーミュラルノーイギリス参戦実績のある走れるメカニック。チームの後輩レーサー達をソフトハードの両面で支えて多くの優勝実績を作る。乗りもしないでキャブレターが合わせられる。真のブラックについても詳しいらしい。
あっくん
山本龍司氏の弟。カート搭乗実績は無いがカート理論とメカニック技術は群を抜く。ストレートで直球な指導の為、情熱が無い選手には厳しく映る。原付バイクを改造させて公道を走らせると誰も追いつけない。最低限の技量に到達しないと口をきいてもらえないので初心者は基礎訓練に励もう。理論とフレームは少しでも曲がっていると機嫌が悪くなる。日没と寒さも苦手。
総監督(岩瀬篤史)
SSにもスポット参戦するが、主に耐久レースの世話役。あまりに中心的に見えるのでBuzzのスタッフと混同しがちだが、自分と同じチームのメンバーのひとり。メカニックの知識と工具やパーツの揃い具合はチームオフィシャルを上回る感があるほど。技術的、精神的にオジサンたちの心を支えてくれる。小柄軽量なのでドライバーとしても秀逸。もし彼が居なかったら自分はレーサーになっていなかっただろうの一人。監督のカートはいつも徹底した整備が行き届いており、常に模範であります。
コリドーすぎちゃん(杉山佳生)
伝説の多いSL/DNCドライバー。トリッキーな振る舞いや作戦で周囲を困惑させる。ハイニードル全閉でエンジン破損や、決勝でのコリドーラインカットは有名。序盤で大観選手を指導。いたずら好きだが人の良さは隠し切れない。上唇の出血が気になる。
谷飛鳥
YAMAHA SSクラスレーシングドライバー。NUOVA KART Racing所属。大観選手の駆け出しの頃から憧れている表彰台の常連選手の一人。彼のレースに賭けるストイックさ(自分の中では勝手に例のマンガの源奈臣とカブっている)に話しづらさを感じる人も居るようだが、そこはかとなく滲み出る育ちの良さと剽軽さは、おじさんにとって心地よい。現在のヘアカラーはレッド〜ピンクといったところか。
鶴田哲平
大観選手と同じ年のフォーミュラー/GTドライバー。理攻めになりがちなおじさんに、感性で走ることを気づかせてくれたレーサー。怖いんだから理攻めになるのはやむを得ない。なんて言っていると早くならない。
大石澄海
出会った頃は中学生のSSドライバーだったが、その落ち着いた表情は大学側に近い高校生!?理論と実戦の狭間で苦労していた。現在はeスポーツ選手権静岡代表として有名。
レッドシグナルが消えると爆音と共に辺りが白く濁りだし、放流された魚の群れは一気に滝を下る。かする度に弾かれるむき出しのタイヤ。1つ間違えば空へ舞い上がるリスクとのせめぎ合い。
譲れない、譲ってはならない。