レーシングカートに乗り続けるために必ずついてくるのが整備。レーシングマシンは各部品の限界性能を発揮するような使用方法なので普通車のように何か月も何もせずに乗り続ける事はできません。経済力があれば「朝行くから乗れるようにしておいて」「午後は別なスプロケで走るから変えといて」「もう帰るから片付けといて」といったハイソサエティーな楽しみ方も可能ですが、そんな優雅な事ができれば誰も困りません。
実際は経済的にレースカーに乗ろうとすれば自分で整備をしなければならず、この整備を行う為に必要な道具が工具ということになります。初期段階で必要な工具は、 始動 、 足回り 、 片付け で紹介しています。実は概ね初期段階で紹介した工具で概ね何とかなります。以降は一度に全て揃えてもいいし、必要に応じて買い増す方法もあります。自分は買い増す方がいいかな?と考えています。
実際自分は大げさな工具セットを用意しましたが、親子2人で同時進行のレースに出ていると工具が取り合いになるので必要なものだけ買い増ししました。そして実際買い増ししたのが写真にあるものなのです。
めったに使わない工具は後回しにして、整備内容を理解してからその整備に必要な工具を買った方が迷いが少なくて良いかと思います。そもそも整備をわかって見える方は本章を読んでいないはず。先端を取り替えて使う工具にはサイズが色々とありますが、自分は3/8規格を使用してます。
必要な工具は車種や年代によって若干変わります。チームメートのいる状態でチーム練習をし、自分のカートがどの工具を必要としているかを見極めて、使用頻度の多い順に揃えると経済的負担が分散されて良いかもしれません。「借りたら買う」を繰り返せば良いと思っています。借りるのは仲間に大いに甘えればいいと思いますが、「借りっぱなし」はレーサー失格です。
予定(オーダーがあると急ぎます。)
フロントカラーの調整
フロントアライメント(基本)
KT100SECのクラッチ内分解清掃
KT100SECのクラッチボディー交換
工具がそろったら経費がかかるからと言って闇雲にチームから独立してはいけません。チームには「ノウハウ」があり、例えばコンプレッサーとエアゲージがあればタイヤのエア圧は意のままに設定できますが「このセッションの最適なエア圧」があなたにわかりますか?カートには左ナットが使われてる箇所がありますがどこだかご存じですか??
にわかピットクルーは身の丈にあった考えで意思決定をしましょう。道具が揃えばメカニックという訳ではありません。工具が揃って完全独立できるのであれば、あなたは既にレーシングチームの監督な筈(汗)。